1人の若い女が、2人の男に連れられ山道を歩いている。その女の名前は玉。戦国大名・細川忠興の正室なのだが、扱われ方はまるで罪人。なぜ? それは…彼女の父親が、日本史上最大の下剋上とも云われる“本能寺の変”の首謀者、明智光秀だからであった――。
玉を連行する男は、光秀を「悪人!」とののしる。しかし、彼女はそれを真っ向から否定。反論され激高する男! 味方もいない山中で、玉の、「父上は悪人ではない」という声が再度響き渡る。怒った男は槍を玉に向けた。彼女の命は風前の灯火…。
400年以上もの間、希代の逆賊と云われ続けてきた明智光秀。彼はなぜ本能寺にて主君である織田信長を討ったのか? 玉が命を危険にさらしてまでも父・光秀をかばう理由とは何か? 日本史最大のミステリーと云われる“本能寺の変”の本当の真実が、そこには隠されている…!!